うなぎめろん雑記

30代、働く母の思うこと。

映画【CATS】感想①

こんにちは!うなぎめろんです。

 

随分書いていませんでしたが、

またぽつぽつと書けるときに

書いていこうと思います。

 

今日は映画版【CATS】を観てきました。

 

映画の感想を一言で言うと

 

最高!監督すごい!

 

私は劇団四季のCATSが大好きで、

去年は4回観劇に行き、

年明けもろくちゃん(3歳)を連れて

行ってきました。

 

四季好きを公言するには

観劇頻度が少ないと思いますが、

CATSに関しては

劇団四季のCDはもちろん

ブロードウェイ版や初演版のCDを

ほぼ毎日聞き、原作の詩を日本語と英語で

読み、他の関連書籍も読んでいるので

独自の解釈を交えながら

友人に解説する程度にはCATSが好きです。

 

以下ネタバレ込みで、

映画版【CATS】の魅力を

独自の解釈で語りたいと思います。

 

はじめに。

私はとても楽しんだCATSでしたが、

恐らく初見の人には

よく分からないんじゃないかなぁ…

という印象でした。

 

まず人が猫の格好をしている時点で

ツッコミたくなりますよね。

高校生の時に初めてCATSを知った時

気持ち悪い、と思いましたもん。

 

まぁそれは観劇をすることで、

メイクや研究し尽くされた猫の動きなど

感激ポイントが沢山あるのですが、

それは置いておいて。

 

CATSを観るポイントは3つあります。

 

  1. CATSにはストーリーがある
  2. 背景にキリスト教的世界観がある
  3. 原作は詩集である

 

これらを抑えておくと、

随分CATSが観やすくなるのでは

ないかと思います。

 

 

  1.  CATSにはストーリーがある

これ、本当に大事なポイントです。

CATSは猫がダンスするやつだよ、

ストーリーはないよ、と言う人もいますが、

それは大きな間違い!

声を大にして言いたい。

 

CATSにはストーリーが

あるんだってば!!

 

実は私、劇団四季のファンクラブに

入っておりまして。

会報の特集にあったんですよね。

 

舞台化に当たって、

トレヴァ・ナンが演出を引き受ける時の

条件の一つが『ストーリーがあること』

だったと。

 

歌やダンスだけでも

もちろん素晴らしいのですが、

これは絶対に外せないポイントなんですよ。

だって、ストーリーがなかったら

ただのショーですから。

こんなに長く愛されなかったと思います。

 

さて、肝心のストーリーですが、

敢えてひとことで言ってしまうと

 

グリザベラが救われるお話

 

なのです。

細かく言うといくつかあるのですが、

とりあえずここに絞ってお話しします。

 

CATSでは、

それぞれの猫が歌い踊り、

最終的に1匹の猫が選ばれることに

なっています。

 

各々の生き様紹介、

と言った感じですね。

 

結果としてグリザベラが選ばれるのですが、

選ばれるまでの彼女の心境や周りの変化が

ストーリーの核となっています。

 

煌びやかな過去と落ちぶれた現在の

狭間にいるグリザベラは、

「現在(いま)」を受け入れきれずに

町をさまよう存在でした。

 

そこにヴィクトリア(白い猫)が現れ、

(舞台版とはこの辺りに違いあり)

無垢な心に導かれるように

「過去」への囚われから「現在」に向き合い

「未来」を望むようになる。

 

独自の解釈もありますが、

概ねこんなストーリーなのです。

 

そこで2つ目のポイント

 

2.背景にはキリスト教的世界観がある

が出てきます。

 

私たち日本人には

あまり馴染みのない感覚ですが、

 

 魂が救済される、赦される

 

ことがCATSのストーリーをまとめている

と言えます。

 

私は認められる・承認されることと

似ているのかな、と思っています。

ありのままの姿見せるのよ、的な。

 

自分を受け入れ、さらけ出した

グリザベラを、周囲が認めた。

最後はそんなシーンなのです。

 

最後の方にぽっと出てきて歌って

なぜすぐに選ばれるの?

 

と疑問に思う方もいるかもしれません。

 

あれは(また独自解釈ですが)

英語の文化と日本語の文化の違いから

説明ができます。

 

日本語は「察する」文化です。

言葉に色々意味が込められていても、

私たちは「空気を読む」ことが

できます。

 

一方英語は「言ったことが全て」の文化。

(※参考にしている本はありますが独自解釈が含まれます)

言葉と気持ちのギャップが少ない、

という感じでしょうか。

 

だから全てを出した人(猫)に対し、

受け入れる、という選択が日本人よりも

やりやすいのではないかと思うのです。

 

そして最後、

3.原作は詩集である

 

T.S.エリオットという作家が

書いた詩集がベースになって、

作曲家のアンドリュー・ライド・ウェバーが

「是非曲をつけたいです!!」

と言ってミュージカル化したのですね。

 

詩なので説明要素が少なかったり、

ロンドンのご当地ネタも含まれていたり、

T.S.エリオットの造語があったりします。

日本語訳ではなかなかその部分が

感覚的に捉えにくいので、

全体として分かり難さを生んでしまって

いるのだと感じます。

 

(一度自分で訳そうと思いましたが、

挫折しました。四季や映画の訳はすごい!)

 

もともと独立した猫の詩を

繋いで曲をつけたのがCATSなんですね。

ストーリーがあるにせよ、

流れるようなストーリー展開に

なりにくいのは

ここに理由があると思っています。

 

私のおすすめとしては、

場面の切り替えに一生懸命ついていくよりも

ある程度は流れに身を任せて

観た方が楽しめるなと思います。

 

映画の魅力について語る前の

前座でこんなに長くなってしまいました(笑)

映画版の魅力は次回に回すことにします。

 

感動が熱いうちに早く吐き出したい!

でも眠さが限界!

では!